今週のポイント
今週のトルコリラ円は、欧米経済指標の結果を受けた相場全般のリスクセンチメントに左右させられる展開は変わらないでしょう。また、日本の総選挙を控えた現政権からの財政・金融政策に関する発言にも注目です。他、トルコ外交もリラの動向に影響を与える可能性はあります。
米国からは、本日は9月景気先行指標総合指数、週後半に10月購買担当者景気指数(PMI)速報値や週間の失業データが発表されます。結果を受けたドル円(リラ円が連動しやすい)の反応が注視されます。トルコ経済と結びつきが強い欧州からも、10月PMI速報値が発表予定です。同地域経済は先行き不透明感が漂っており、さえない結果となればリラも買われづらくなりそうです。
先週末には、一部通信社が今月末の日銀会合では据え置き、その後は利上げ排除せずという内容の観測報道を伝えました。相場は一瞬円買いで反応しています。12月会合に対しては思惑が交錯しているとみられ、関連報道には敏感な動きを見せるかもしれません。
今週は、今後の世界のパワーバランスを変化させるきっかけになるかもしれない「BRICS首脳会議」がロシア・カザンで22−24日に開催されます。今年1月から加盟国が拡大され、現在も複数の新興国が加盟に手を挙げています。トルコの正式申請はまだですが、先月にはBRICS加盟に向けた手続きが進行中と報じられました。
BRICS首脳会議には、エルドアン・トルコ大統領もオブザーバーとして参加する見込みです。会議の合間にはプーチン・露大統領との首脳会談も予定されています。トルコが西側諸国と距離を置こうとすれば、対ドルでのリラ安基調が続く可能性はあります。
今週のリラ円は8月15・16日高値4.43円を超えると、同月2日高値4.51円が意識されるでしょう。下値は今月8日安値4.29円から3・4日安値4.26円を支持帯と想定します。
今週の予定
特になし
先週の指標結果
(結果) (予想)
トルコ中銀政策金利 50.00%で据え置き 50.00%で据え置き
先週のトルコリラ円の動向
先週のリラ円はリスクセンチメントの改善を背景に4.30円台で底堅く推移しました。好調な米経済指標を受けて堅調なドル円にも支えられ、週後半には4.39円と8月19日高値に並ぶ水準まで買われました。もっとも週末は持ち高調整の売りで頭を抑えられ、上値を切り下げて終えています。
引用元:LIGHT FX