今週のポイント
今週のトルコからは9月製造業購買担当者景気指数(PMI)と同月消費者物価指数(CPI)が発表されます。製造業PMIの市場インパクトは大きくありませんが、前回まで景況判断の境目50を5カ月連続で下回っており、トルコ景況感のさえなさを示しています。今回も弱い結果となるようなら、リラの買いづらさに繋がってしまうでしょう。
注目のトルコCPIですが、前回は前年比が51%台まで減速してきており、今後は主要政策金利 50%を割り込むかが1つのポイントでしょう。ディスインフレで金融正常化の効果が確認できれば、リラに対するイメージも良くなるかもしれません。一方、トルコ中銀・11月利下げへの思惑が強まった場合、リラが対ドルを中心に弱含む可能性もあります。
自民党総裁選では、円安のメリットを訴え、日銀の利上げに不快感を示す高市氏が決選投票で敗れ、石破氏が当選しました。明日開かれる臨時国会で新首相に指名される石破氏は、日銀の独立性を尊重し、金融所得課税の強化について述べたこともあります。そのため総裁選以降はリスク回避の動きが加速しており、週前半も円相場は神経質な動きとなりそうです。
リラ円に影響するドル円は先週に急落していますが、石破ショックだけではなく、米インフレ鈍化も重しとなりました。今週は複数の米雇用データが発表され、10月4日には9月雇用統計が発表されます。労働市場の強弱を受けた米金利動向にドル円は左右されると想定され、リラ円も付いて行くことが多くなりそうです。
今週のリラ円は9月2・3日高値4.33円を上値めどとし、下値は16日安値4.11円を割り込むと、節目の4円が意識されるでしょう。
今週の予定
1日 9月トルコ製造業PMI(前回 47.8)
3日 9月トルコCPI(前回、前月比+2.47% 前年比+51.97%)
先週の指標結果
(結果) (予想)
8月トルコ貿易収支 -49.9億ドル -49.0億ドル (前回 72.9億ドル)
先週のトルコリラ円の動向
先週のリラ円は27日に自民党総裁選の結果が判明するまでは買い優勢で推移し、一時4日高値に並ぶ4.28円まで上値を伸ばしました。中国当局が景気刺激策を強化したことを受けたリスクオンの動きや、高市氏が総裁で優位に立ったとの見方に後押しされました。しかしながら、石破氏が総裁選に勝利したことが分かると一気円高が進行し、4.15円まで急落しました。
引用元:LIGHT FX