今週のポイント
今週トルコは、本日が共和国記念日の前日でイスタンブール証券取引所は短縮取引、明日は祝日で金融市場全般に休場となります。トルコ勢がほぼ不在の前半は、日本の選挙結果を受けて神経質に上下するであろう円相場全般の動向について行く形となるでしょう。
昨日の衆議院選挙では自民・公明両党で過半数の議席を確保できませんでした。与党敗北で政権運営の先行き不透明感が高まり、日銀の追加利上げは来年に先送りされるとの観測が広まっています。週明けの為替相場では円売りが先行し、リラ円も4.40円台で先週末高値を上回りました。
今後は、選挙結果を受けて石破首相がどのような対応を取っていくかが焦点となります。政局が混乱するようであれば、経済にとっても悪影響と捉えられて日本株が軟調に推移する可能性も出てくるでしょう。そうなると、リスク回避の円買いに傾く場面があるかもしれません。
今週は米国から重要な経済市場の発表が相次ぎます。雇用データでは、9月JOLTS求人件数、10月ADP雇用統計、そして11月1日に発表される10月雇用統計です。今のところ非農業部門雇用者数変化は前回から下振れが見込まれています。また、月末に発表される9月PCEデフレーター(前年比)も減速予想です。それぞれの結果を受けた米長期金利の動向にドル円は神経質に上下すると思われ、その動きリラ円も追随することになるでしょう。
なおトルコからは、31日に9月貿易収支、1日には10月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表予定です。相場へのインパクトはそれほど強くない指標ですが、貿易赤字の幅や足もとの景況感がどの程度まで悪化しているかの確認は必要となります。
他、イスラエルとイランの対立も中東の地政学リスクを測るうえで要警戒です。イスラエル軍は26日、イランの軍事施設に絞った攻撃を実施しました。今後はイラン側がどのような出方をするかが焦点となります。
今週のリラ円は200日移動平均線が位置する4.63円を上値の目標値と想定します。下値は21日安値4.35円を目先のめどとし、8日安値4.29円を支持水準と見込みます。
今週の予定
28日 共和国記念日の前日で株式市場は短縮取引き
29日 共和国記念日の祝日
31日 9月トルコ貿易収支(前回 49.9億ドルの赤字)
1日 10月製造業PMI(前回 44.3)
先週の指標結果
(結果) (予想)
特になし
先週のトルコリラ円の動向
先週のリラ円は買いが先行して4.40円台に乗せると、週半ばには8月初旬以来の高値となる4.46円まで上値を伸ばしました。ドル円が153円台に乗せるなど、全般進んだ円安の流れに乗りました。もっとも、そのドル円に調整が入るとリラ円も上げ幅を縮小して終えています。
引用元:LIGHT FX