今週のポイント
今週トルコでは、17日に中銀が開く金融政策委員会(MPC)で政策金利が決定されます。3日に発表された9月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことで、市場で高まりつつあった年内利下げ観測は後退しました。よって、今回も主要政策金利は50%で据え置きが大方の見方です。
サプライズなきトルコ金融イベントになりそうですが、カラハン中銀総裁のタカ派スタンスがどの程度まで維持されているのかの確認は必要です。9月CPIの結果を受けて同総裁は、インフレの上昇リスクに言及しました。なお、数年前は頻繁に金融政策に口を出してきたエルドアン大統領は今のところ静かなままです。
円相場全般に影響しそうなのが、日本の政局でしょう。27日に投開票される衆議院選挙に向けた動きが本格化します。支持確保のために石破首相が株価に悪い影響を与えるような発言をする訳もなく、市場フレンドリーな姿勢を受けた日本発のリスク志向の動きも想定されます。
リラ円にとってドル円の方向性が重要なことは今週も変わりません。先行き米金利の思惑が「上昇」に傾いており、よほど悪い米指標が出ない限り米長期金利は上向き基調が維持されそうです。米金利動向がドル円の支持要因となる可能性は十分あるでしょう。
リラにとって警戒すべきは、イスラエルを巡る中東情勢。トルコも反イスラエルのスタンスを取っており、今後イスラエルの強硬な姿勢が続くようであれば、トルコとイスラエルを支援する西側との溝が広がる懸念は残ります。
今週のリラ円は8月15・16日高値4.43円を上値めどとし、下値は3・4日安値4.26円を支持水準と想定します。
今週の予定
17日 トルコ中銀政策、政策金利発表(前回 50.00%で据え置き)
先週の指標結果
(結果) (予想)
8月トルコ経常収支 43.2億ドルの黒字 42.0億ドルの黒字
8月トルコ鉱工業生産(前月比)-1.6% 前回 +0.4%
8月トルコ失業率 8.5% 前回 8.8%
先週のトルコリラ円の動向
先週のリラ円は、前週末に大きく上昇した反動で売りが先行。ただし4.30円割れで下げ渋ると、リスクオン地合いを支えに8月20日高値に並ぶ4.36円まで上昇しました。
引用元:LIGHT FX