今週のポイント:9/23~

今週のポイント

 今週のトルコリラ円は、今後の日米金融政策に対する思惑で上下するであろうドル円に付いて行く展開は変わらず。またトルコ中銀の金融政策委員会(MPC)で利下げの可能性が浮上したことへの反応を見極めながらの取引となるでしょう。

 先週は米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和に舵を切り、米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅な利下げが決定されました。一方で日銀は政策金利を据え置いたものの、個人消費の判断を引き上げており、市場の年末までの追加利上げ期待は維持されています。

 単純に考えると日米金利差は縮小方向であり、リラ円に大きな影響を与えるドル円の重しとなる材料です。もっとも、植田日銀総裁は利上げを急がないとの見解も示しており、足もとでドル売り円買いが進むという雰囲気は後退しました。

 リラ円が4円前半の過去最安値圏から脱するためにはドル円の上昇は必要であり、そのためには特に米長期金利の持ち直しが必要になってきます。今週も複数の米経済指標が発表され、結果を受けた金利動向でニューヨーク時間に一喜一憂することになるでしょう。

 トルコ中銀は先週、政策金利を6会合連続で据え置くことを決定しました。声明では、インフレリスクへの注視は怠らないとしながらも、8月まで記載していた利上げに関する文言は削除されました。利下げへのガイダンスと捉えられ、11月には緩和開始との見方が広っています。

 リラは対ドルで買われこそしなかったものの、一先ず落ち着いた動きを維持しています。ここから中銀は利下げに向けて徐々に地ならしをしていくと思われ、その中でも重要なのがインフレ期待の管理です。市場との明確なコミュニケーションをとり、インフレ抑制への継続的なコミットメントを示すことができるかがポイントとなります。

 今週のリラ円は2・3日高値4.33円を上値めどとし、下値めどは16日安値4.11円を想定します。

今週の予定

  27日 8月トルコ貿易収支(前回 72.9億ドル)

先週の指標結果

              (結果)      (予想)
 トルコ中銀、政策金利   50.00%で据え置き 50.00%で据え置き

先週のトルコリラ円の動向

 先週のリラ円は売りが先行し、4.11円まで下落しました。米金利先安観からドル円が139円台まで円高が進行した影響を受けました。もっともその後、米日金融政策イベントをこなしながらドル円が反発すると、リラ円も一時4.23円まで買い戻されました。

引用元:LIGHT FX