今週のポイント
今週トルコでは、27日に中央銀行が金融政策委員会(MPC)を開き、政策金利を発表します。もっとも、主要政策金利は3会合連続の「50.00%で据え置き」がほぼ確実視されており、金利水準自体は材料視されないでしょう。注目点の1つとしては、シムシェキ・トルコ財務相が強調している夏以降のディスインフレに関する中銀の見解です。インフレへの警戒感を拭うものなのか、それとも依然として油断できない状況なのかを声明で読み取ることになります。
トルコ政府が来月にも最低賃金の引き上げに踏み切るかどうかも、インフレ動向を探るうえで重要となってきます。もし賃上げが実施されればインフレ高止まりに繋がるとされ、そうなると実質金利マイナス幅の拡大が意識されてリラは買いづらくなるでしょう。
ほか、トルコ政府・議会が検討していると報じられた新たな大型法人税について、その規模や実施時期など具体的な内容が出てくるかも気を付けるべきでしょう。財政収支の改善に結びつくものの、経済活動の停滞や企業のモチベーション低下を引き起こすことも考えられます。株式市場の反応が気になるところです。
ほか、米欧政局を背景とした相場全般のリスクセンチメントにも注意が必要です。米国では27日、バイデン大統領とトランプ前大統領のテレビ討論会が開かれます。またフランスでは、下院選挙の第1回投票が30日に予定されています。
今週のリラ円は、4月29日高値4.91円を超えるようだと節目5円が意識されます。下値めどは5月3日安値4.69円を見込みます。
今週の予定
27日 トルコ中銀、政策金利発表(前回 50.00%で据え置き)
28日 5月トルコ貿易収支(前回 98.6億ドルの赤字)
先週の指標結果
特になし
先週のトルコリラ円の動向
先週のリラ円は4.80円台で下げ渋りました。トルコ勢が犠牲祭から戻ると弱含む場面もありましたが、ドル円の上昇につれて週引けにかけて4.86円までじり高となりました。
引用元:LIGHT FX